川越とは？/ スタッフィ
[ 341] 発砲数発 抵抗８時間半 川 越 立てこもり : 埼玉 : 地域 : YOMIURI ONLINE（読売新聞）
[引用サイト] http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/saitama/news/20080603-OYT8T00881.htm
|
拳銃を手に車内に立てこもった男と、懸命に説得を繰り返す警察官とのにらみ合いは約８時間半に及んだ。川越市の閑静な住宅街で３日に発生した発砲・立てこもり事件。最後は男が拳銃で自殺し、住民や警察官にけがはなかったが、約１６０人の住民が避難する騒ぎとなり、休校する学校も相次いだ。県警は、公務執行妨害容疑で現行犯逮捕した無職長谷部伸一容疑者（４３）を追及し、自殺した金子謙容疑者（５５）との接点などを調べる方針。 鴻巣市の強盗事件で目撃されたのと同じナンバーの乗用車が、川越市の国道１６号小仙波交差点で見つかったのは、強盗発生から約４５分後の午前１時２２分。 信号待ちで停車していた乗用車の後方にパトカーを止め、署員２人が職務質問しようと歩いて近づくと、突然、助手席側のドアが開き、拳銃１発が放たれた。同時に車は急発進。「一瞬の出来事だった」（秋山富男・川越署長）。署員らは慌てて追跡したが、交差点を右折したところで見失ったという。 県警はその後、１３０人態勢で乗用車を捜索。午前３時５分ごろ、約４キロ離れた川越市今泉の住宅街の駐車場で、ぬかるみに前から突っ込み、バックしようともがく逃走車を発見した。 ２人は車内に立てこもり、説得する捜査員に向かって何度も発砲した。しかし、２０分後の同３時２５分ごろ、長谷部容疑者が首からショルダーバッグをぶら下げ、両手を挙げて車から出てきたため、公務執行妨害容疑で現行犯逮捕した。 県警や川越署の警察官は、約１０メートルの至近距離から金子容疑者の説得を続けた。「命だけは大切にしろよ」「人生やり直せるからやめなさい」「まだ人を傷つけていないからやり直せる」−−。近所の住民らにも、警察官の懸命の訴えが聞こえた。 金子容疑者は車から身を乗り出し、「お前らアルバイトだろ」「おれは５、６人殺そうと思っていた」「お前らが銃を撃たないなら、おれが撃って死んでやる」などと大声で挑発。何度もこめかみに銃を当てた。警察官は「金子さん落ち着いて。拳銃を置きましょう」と繰り返し呼びかけた。 しかし、最初の発砲から約１０時間後の午前１１時４２分ごろ、金子容疑者は自らの右こめかみに発砲。弾は頭部を貫通しており、約１時間５０分後、近くの埼玉医大病院で死亡が確認された。 川越署で開かれた捜査本部会見で、細田正男・捜査１課長は「生存で（身柄を）確保したかったが、自殺というのは非常に残念」、同署の秋山署長は「現時点では捜査に問題があるとは思っていない」と話した。 立てこもり事件の前に、緊縛強盗事件があった鴻巣市鎌塚のパチンコ店「イースペース」。３日午前０時３５分ごろ、拳銃のようなものを持った２人組の男が従業員７人を縛り、金庫から売上金など現金約６８０万円を奪って逃げた。県警は金子容疑者らの犯行とみている。 店は、未明のうちに現場の捜査が終わったためか、何事もなかったかのように定刻の午前１０時から営業し、客足も順調だった。 犯行現場となった同市今泉の駐車場南側に接する一戸建て。午前３時すぎ、部屋で寝ていた２０代の女性保育士は「銃を捨てろ」という大きな声で目が覚めた。窓から外をのぞくと、約１０メートル先に銀色の車の運転席から身を乗り出すようにした男がわめき、警察官が説得する姿を見た。 同じころ、駐車場の反対側にある自宅で会社員高橋武男さん（６３）は「パン、パン」という乾いた銃声にびっくりした。窓の外にパトカー数台の赤色灯。１０分もしないうちに、パトカーや警察官が膨れあがった。「男が拳銃を持って車内にいる。流れ弾が飛んでくるかもしれない」。警察官に注意され、慌てて窓から離れた。 市や警察の要請で午前７時ごろ、近くの今泉自治会集会所に避難する。戸締まりをして、裏口から妻のゆり子さん（５７）とこっそり自宅を抜け出た。「拳銃を持った男がいると考えるだけで怖かった」と振り返る。 同集会所には一時約６５人が避難した。ほとんどが高齢者。テレビもなく情報が入ってこない。主婦、山本恵子さん（６９）は「子供が朝早くから避難させられてかわいそう」と話した。 午前１０時半ごろ、全員が歩いて２分ほどの南古谷公民館に移った。昼過ぎに「容疑者が捕まりました。自宅に帰れます」と館内放送が流れ、全員に安堵(あんど)の表情が広がった。 事件直後、近くに住む主婦高橋久美子さん（３１）は現場となった駐車場に自分の車を見に行くと、流れ弾で窓ガラスが割れていた。別の主婦（５２）は車の下に銃弾が落ちていたという。 川越市は午前５時過ぎ、市立南古谷小学校（児童数８２９人）と南古谷中学校（生徒数３３１人）の児童・生徒の自宅待機を指示。事件が長引く可能性もあると見て午前１１時半には休校を決めた。両校とも４日から通常授業となる。市教委はスクールカウンセラーや保健室をつかって、事件でショックを受けた児童・生徒たちの心のケアに当たる。 南古谷小学校は３日が運動会だった。雨で中止を決めた直後に、事件の一報が入った。天候に恵まれれば４日に運動会を開く。教師の一人は「天気が回復して、運動会ができればいいのですが」と祈るように話していた。 |
スタッフィのサイトです。
